パソコンのフィルターを掃除するとどれだけ冷却効果が変わるのか
仕事道具なので壊れると収入に響いてくるので、年末は毎年パソコンの大掃除と点検をしています。
今年になってちょいちょいPCで3Dゲームを動かすようになったせいなのかGPUのパワー不足を感じるように…と思ったらやっぱり負荷が高い状態が続いたせいなのかGPUの調子がおかしくなり、GPUを取り替えました。
と、思ったら電源ファンがちゃんと回っていないことに気が付き電源も急遽買い換えました。もっとも耐用年数3年の電源を3年間ほぼ24時間稼働に近い状態で使い続けたので低価格の電源なのに十分健闘してくれたのではないかと思う。
併せてPCの中も掃除してあげることにします。と、今年は掃除に合わせて「もしかしたら掃除したら冷却効果に影響があるのかもしれない」とふと思ったので、掃除前と掃除後でどれだけパソコンの冷却効果に影響が出てくるのかベンチマークをとってみたいと思います。
ベンチマーク対象のパソコンについて
さて、まずは今回ベンチマークをとるパソコンのエアフローについて説明します。
正面から見た写真です。ケースは今は亡き「Abee」の「B10」というもの。メンテナンス性には若干不満がありますが、見た目の可愛さとこれから説明するエアフローの良さから気に入っています。どこか別のメーカーで権利を買い取って再生産してもらえないだろうか?
エアフローはこんな感じです。フロントに12センチファンが2つあり、CPUとGPUを通過して後ろに抜ける構成でいい感じに正圧(吸気>排気)になっています。このフロントファンの前に防塵用のフィルターがつけてあり、パソコン内部に埃が入らないようになっています。実際、1年間掃除しなくてもパソコン中はあまり埃が見つからないくらいに綺麗です。
個人的には吸気がしっかりできていれば埃が入り込む部分を絞り込めるので、パソコンの中に埃が入る場所をコントロールできるため、結果としてパソコン全体の寿命を延ばしやすくなるのではないかと思っています。
とりあえずフィルターの汚れを見てみる
ケースを開けてフロントの埃がどれくらい蓄積しているのか見てみます。と、思ったのですがフィルターの汚れがすさまじくフィルターを外した瞬間に大きな埃がポロっと落ちました……
にもかかわらず、これくらいは汚れていますよー。と。
ある程度埃が落ちたにも拘らずファンガードの跡がくっきり分かるくらいに汚れが付着しています。
いったんこの状態でベンチマーク。
使ったのは「3DMark Time Spy」メジャーなベンチマークソフトですね。
フィルター掃除前のGPUとCPU温度
掃除前はGPUが最大で84℃、CPUが最大で79℃に達しています。ちなみにフロントファンは800RPMくらいで小型ケースでの計測と考えると悪いもんじゃないかと思います(静音モード※)。
ではフィルターを掃除&洗濯…なのですが、フィルターが乾くまで半日はかかるので今回はフィルター交換で済ませます(同じフィルターを2セット持っているので交換による性能は変わらないはず)。
※フロントファンとCPUファンの騒音レベルはピーク時でも13dbくらいなのでかなり静か。
フィルター交換後のGPUとCPU温度
ベンチマークを1度走らせた後なので、実際には不利な状態なのですがはたしてどのくらい差が出るのか…?
GPUは82℃、CPUは74°です。
交換前と後をそれぞれ比較
GPU
フィルター交換によって84℃から82℃になった。2℃の冷却性能アップ。
CPU
フィルター交換によって79℃から74℃になった。5℃の冷却性能アップ。
フィルター交換は劇的な冷却効果アップ!
フィルター交換でここまで冷却効果が変わるんだなーと実感。パソコンの故障の原因で多いのが案外埃だったりもするし、道具の寿命を延ばすという意味でフィルター交換(掃除)は年に2回くらいはやったほうがいいかもですね。
考察
GPUよりもCPUのほうが効果が高かったのは、フロントファンの空気がどちらかというとCPU方面に流れやすいのが原因かなーと。もしかしたらエアダクトなどを取り付けてGPU側にももう少し空気が流れやすい状態を作るとGPUの冷却性のが上がるかもしれない。
とはいえ、素人考えで下手に手を入れるとかえって悪化することもあるのでこのままにしておこうと思う。
おすすめしょーひん
12センチケースファン。同じ回転数なら他のファンより静か&風量が大きいので結果よく冷えます。
12センチファン用のフィルター。AINEXのものは安くておすすめです。
AINEX 交換用フィルター [ 120mm用 ] CFF-DF120A
- 発売日: 2015/05/29
- メディア: Personal Computers
チリ・ホコリの侵入防止用 ファンフィルター120mm用【31079】フィルター交換タイプ アイネックス製
- メディア: エレクトロニクス
現在使っている電源。ATX電源の中では一番奥行きが短くてケーブルが取り外し可能なタイプは現在ではこれのみ。
小型ケースでもケース内のスペースを稼ぎやすいので結果冷却効果があがるんじゃないかと思う。
サイズ 80PLUSブロンズ取得ショートタイプATX電源 剛短4プラグイン 500W
- 発売日: 2019/01/10
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サイズ 80PLUSブロンズ取得ショートタイプATX電源 剛短4プラグイン 600W
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サイズ 80PLUSブロンズ取得ショートタイプATX電源 剛短4プラグイン 700W
- 発売日: 2019/01/10
- メディア: Personal Computers
※もともとは玄人志向の電源を使っていたのだけど、製造終了になってしまい、後続商品はケーブルが取り外しできないタイプのみになってしまった。